XMの複数口座のメリット・デメリット、複数口座の作成方法を解説

日本人トレーダーの契約者数がNo.1の人気海外FX業者「XM」では、複数の口座を保有することができます。

追加口座はマイページ上から約1分でできるほど簡単で解説できますが、その活用法を理解している方は多くありません。

XMに複数の口座を持つことは、投資スタイルごとに口座を分けたり、EA(自動売買)を複数運用できるなどメリットがあります。また、複数口座の運用には両建て禁止や休眠口座・口座凍結ルールなどいくつかのデメリットもあります。

この記事では、XMの複数口座をもつメリット、デメリット、注意点、そして最後には複数口座の作成方法についてわかりやすく解説します。

複数口座をもつメリット

XMの口座ではひとつのアカウントにつき最大8つまで無料で口座を開設し、取引をすることができます。

複数の口座を持つことによって得られるメリットについて詳しく説明します。

投資スタイルごとに口座を使い分ける

XMには取引条件の異なる3種類の口座（スタンダード口座、マイクロ口座、Zero口座）があり、複数の口座を持つことによって、ひとつのアカウントで種類の異なる口座を開設できます。

多くのFXトレーダーの方は、メインの口座としてスタンダード口座をお持ちですが、マイクロ口座やZero口座を持つことによるメリットがあります。

マイクロ口座とZero口座の特徴

マイクロ口座の最小lot数は0.01lot(10通貨)であり、ナノロットサイズと呼ばる小さな単位で取引をしながら実績を積めるのは初心者にとって嬉しいシステムでしょう。

XM Zero口座はマイクロ口座やスタンダード口座に比べてスプレッドが狭く、低コストで繰り返し取引を行えるため、スキャルピングやデイトレードなどの短期トレーダー向きの口座です。

Zero口座では他の口座と異なりECN方式の注文方法を採用しており、FX業者が介入することなく売買が成立する透明性の高い口座であるため、2010年以降リクオートや約定拒否が一切発生していません。

資金分散によってリスク回避

複数の口座を保有すると、資金を口座ごとに分散して管理できるようになります。

高いレバレッジで取引する口座と低いレバレッジで取引する口座を分けて保有することによって、一気に全ての資金を失うリスクを回避し、損失を最小限に抑えることが可能です。

高いレバレッジの口座で増えた資金を低いレバレッジの口座に資金を移動させることで、高いレバレッジ口座で損失を出しても、他の口座には影響が及ばないため資金を守ることができます。

また、レバレッジの違いだけではなく口座ごとに投資スタイルを変えることによって、それぞれの投資スタイルでの収益を明らかにすることができます。

複数のEAを分けて運用できる

EAを使って取引を行う人は、口座ごとにEAを切り替えて使うことで、同時に複数のEAを運用・検証できます。

MT4をはじめメタトレーダーに対応したEAにはさまざまな種類があり、スキャルピングEAやデイトレードEAなどのトレードスタイルに合わせたものから、トレンド相場に強いEAやレンジ相場に強いものもあります。

同一口座内で複数のEAを運用することもできますが、複数の口座でそれぞれ運用すれば、EA同士の干渉を防ぎ、一つ一つのEAの成果を確実に検証できます。

自動売買システムのテストに使用するマイクロ口座は、海外FXトレードの初心者や、自動売買システムのテストとして適しています。

マイクロ口座の1lotは1,000通貨が基本となっていて、スタンダード口座と比較して100分1の取引量で済むため、初心者の方でも大きなリスクを伴うことなく実際の取引を体験できます。

XMにはシュミレーション専用のデモ口座も用意されていますが、リアル口座は異なるサーバーによって作動しているため実際の取引環境とは動作が違います。

このため、少額で運用可能なテスト環境としてマイクロ口座を持つことは、さまざまなテストを行う上でとても有効です。

複数口座をもつデメリット

XMで複数の口座をもつことメリットがある一方で、口座凍結やボーナス消滅などの最悪なトラブルに発展するいくつかのデメリットがあります。

休眠口座・口座凍結の恐れ

XMでは長期にわたって取引のない口座への対応として「休眠口座」と「口座凍結」という2つの措置が設けられており、複数の口座を持っている場合には各口座ごとにこれらの措置が適用されます。

口座に残高があり、90日以上入出金またはトレードが無い場合は「休眠口座」として処理が行われます。休眠口座になると毎月5ドルの口座管理費が残高から差し引かれ、それまで保有していたボーナスやXMPが消失してしまいます。

また、口座残高が無い状態が90日を過ぎると「口座凍結」の扱いとなり、ログインができなくなってしまいます。

休眠口座の場合には入金や取引を行うだけで解除されますが、口座凍結が行われた場合にはサポートに連絡をして再び口座開設の申請をしなければなりません。

口座間の資金移動が証拠金維持率に影響

口座間で資金を移動しようとすると証拠金の割合に応じてボーナスも移動します。つまり、例えば証拠金の30%を移動しようとするとボーナスも30%移動します。

証拠金とボーナスが連動して移動することによる最も大きなデメリットは、XMが設定している証拠金維持率150%を満たすことができずに、資金移動が拒否される可能性があることです。

スタンダード口座でポジションを持っている状態では、証拠金維持率が300％を上回っていれば半分の証拠金を移動しても150％を維持することができるはずですが、ボーナス分も同時に移動するために証拠金維持率が150％以下になってしまうケースがあります。

証拠金維持率が満たせない場合には、移動の指示が実行されないだけですので特にペナルティを課されることはありません。

Zero口座への資金移動でボーナス消滅

スタンダード口座やマイクロ口座からZero口座へと資金を移動させると、せっかく貯めていたボーナスが消滅してしまいます。

Zero口座はボーナスが発生しない口座であるため、スタンダード口座などからZero口座へと資金を移動させるときには、ボーナス分の残高が移動がされずに消滅してしまう仕組みになっているためです。

複数口座での両建て禁止

XMでは、ひとつの口座内で行う両建ては問題ありませんが、複数の口座を使った両建てを禁止しており、もし発覚すると出金拒否や口座凍結のペナルティを受けることになります。

両建ては、売りと買いの双方で最適なタイミングで取引を行い、短期的な売買と中長期的な売買をうまく組み合わせることによって、少ないリスクで利益を得られる取引手法です。

同一口座内であれば認められているルールであるにもかかわらず、複数口座にまたがった両建ては禁止されているため、ルールを知らずにペナルティを課されるケースが多いので注意してください。

また、この口座をまたいだ両建ての禁止ルールは、EAによる自動売買ツールを使っていても適用されます。

複数の口座でEAを運用している場合両建てが起こらないように、異なる通貨ペアでEAを運用するなどの対策を行ってください。

複数口座をもった際の注意点

ここまでに紹介した複数口座を保有することのメリットとデメリットを踏まえつつ、押さえておきたい注意点をいくつかご紹介します。

複数口座を持つことによってXMで発生する可能性がある問題点を2つご紹介します。

レバレッジ制限に制限がかかる場合

XMは最大レバレッジ888倍で取引ができる海外FX業者ですが、実は証拠金の金額が2万ドルを超えるとレバレッジに制限がかかります。

このルールは口座ごとに適用されるのではなく、アカウント全体に預け入れられた証拠金を対象としているため、複数の口座を保有している場合には全ての口座を合わせた証拠金によってレバレッジの制限が課されます。

複数の口座を同時に運用している場合には、それぞれの口座ごとに証拠金を積み増していく形になりますが、アカウントの合計の証拠金が2万ドルを上回った段階からレバレッジ規制が行われます。

ポジションを保有しているときにレバレッジ規制の対象内になることで、強制的にポジションが閉じられてしまう恐れがありますので注意してください。

ただし、ポジション保有中のレバレッジ制限は即座に適用されず、多少の時間的猶予があります。

もしポジション保有中に証拠金が制限額を超えそうになったときには、ポジション量の調整や、投資資金の出金を行って有効証拠金を制限額以下にするなどの対応が必要になります。

ボーナスはXMPのみ付与

XMの魅力のひとつは、口座開設ボや入金などによってえられる豪華ボーナスですが、これらのボーナスを受け取ることができるのは最初に開設した口座のみです。

また、取引を行うことによって得られるXMP(XMTradingポイント)も、最初に開設した口座のみが対象となります。

XMプログラムは4つのクラス(段階)に分かれており、上のランクにグレードアップすることによって1lotあたりに付帯されるXMPの獲得率は上昇していきます。

しかし、ランクアップした状態で一定期間取引をしていないと一番下のランクに落とされ、XMPも消失してしまいますので、複数の口座で取引をしている場合にはXMプログラムの対象口座をメインで動かすようにしてください。

XMの複数口座の作成方法

口座の追加画面へ

口座の詳細情報を入力

取引口座のパスワードを設定

利用規約に同意して複数口座を作成する

XMの複数口座のメリット・デメリットまとめ

海外FX業者「XM」では、複数の口座を保有して、取引口座の種類ごとに異なる特徴を活かしたり、口座ごとに資産を分散することで管理を容易にするなどのメリットが得られます。

複数口座を持つことによるメリットが多い反面、口座の存在を忘れてしまうことで「休眠口座」になったり、資金がゼロの状態が続くことで「口座凍結」が行われる可能性があります。

また、ポイントの仕組みが複雑になるため、複数口座を持ったことが原因でポイントが消滅してしまったというトラブルも発生しています。

さらに、口座間を資金移動させることや、アカウント全体の証拠金の総額によって、レバレッジ制限がかかってしまう恐れがあります。

複数口座を上手く活用することによって、FXトレードのレベルは飛躍的に向上して収益を安定させていくことができます。